母から娘へ

古いキャンディ缶には 編みかけのレースとピンクの糸が かわいらしい・・

母の40年前のものです。

 

就学前の私をつれて、母は近所の階段をのぼった丘の上の家まで

洋裁を習いに行っていました。

ミシンを踏む母のそばで、もくもくと洋服を縫うおばさんたちを見ていました。

 

そうだそうだ。思い出したぞ。

あのロバ(だったと思うのだけど)の ゆび人形。

茶色のコーデュロイの洋服を着て、目はボタンだったような・・

あたまを動かす首の部分に トイレットペーパーの芯を利用してあって、

手を入れたとき ざらっとしていたことや、

ぺこりぺこりとおじぎをさせて うれしかった気持ちは 

40年たった今も ちゃんと残っています。

 

母がつくってくれたもの 

カラシ色のフードジャケットや パンダ模様のゆかたや パウンドケーキ・・・

買ってくれたものより なぜだか確かに覚えています。

母が作ってくれている作業を見ているときも 幸せだったからでしょうか。

 

大切にしてもらった記憶は、いまもまだ私の心を温めてくれます。

ありがたいです。

 

母がそうしてくれたように、私も娘たちに 手作りのものを贈ろうと思います。

大人になった彼女たちの 温かい記憶になるように。