· 

つよさとやさしさを求めて

毎年この時期になると届いていたのは、来年の干支の色紙です。

結婚式にきていただいた主人の職場の目上の方がいらっしゃいました。

結婚ってどんなことかわからなかった新婚当初に、

ご自宅によんでいただいて、奥様との暮らしをみせていただいたり

お話をしてくださった人生の大先輩でした。

ご自身は簡裁の裁判官でありながら、日本画の先生としてもご活躍されていました。

とてもとても、穏やかで笑顔も素敵。。

ユーモアたっぷりの言葉で、私たちに大切なことを教えてくださるような徳の高い方でした。

ご無沙汰ばかりで失礼していましたが、毎年届く色紙はとても楽しみでした。

お人柄のように穏やかでやさしい画。

虎や龍でさえ、どこかユーモラスで玄関に一年間飾らせてもらっていました。

ひつじ年を目の前にして、主人に訃報がとどき、急いでお通夜に。。。。

そこには、その方を慕う多くの、本当に多くの方々が駆けつけていました。

献花の列の長さを見たときに思いました。

その方がいかにたくさんの方々の心を温めていたのか。。。ということを。

その方は、病床でも来年度の干支の色紙を描いて、最後まで毎年贈っている人たちを想っていたそうです。

ご自身の人生の最後の最後まで、おだやかに。。。

帰りの車の中で

主人がその方からとても目をかけていただいていたことに

感謝して、ご冥福をお祈りしました。

 

年末年始の準備をするこの時期に

いつも思い出す人生の大先輩。