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小津監督作品がすき。笠智衆さんも


写真を選ぶときは、小津監督の作品を観ることと、京都龍安寺の方丈の石庭を観ることを書こうと思っていたのですが、笠智衆さんのことだけになってしまいました。


監督の言葉13  笠は真面目な男だ。

        人間がいい。

        人間がいいと演技に

        それが出てくる。

 

無印良品には、小津安二郎監督の人物にクローズアップしたコーナーがあって、

そこに米谷紳之介さんの著書「老いの流儀 小津安二郎の言葉」を見つけました。

監督が笠智衆さんについて言った言葉です。

米谷さんは取材で笠さんご本人とお話されたそうです。

「人生観は出たとこ勝負です。

与えられた役を監督の言われる通りに

やってきただけです。

力まず、逆らわず、

風のふくままフラフラと。

俳優をやっているより、

ぼんやりしてる時間の方が

長かったかもしれません。(笑)

そんな人生です。」

はぁ~♪ 素敵。

笠さんのご実家は熊本のお寺だそうです。

小津監督の作品には必ずと言ってもいいほどに、

笠智衆さんが出ていらして

セリフは極少なくて、

「あ~。そう。そうね。」って。。。

自宅に帰って上着をぬいだり、

書斎の文机で嫁に出した娘(原節子さん)を

想う父を横顔だけで語っちゃう。

顔の角度まできっと監督の指示通りなんだろうけれど、

でもその物静かで、思慮深くて、

すこし気が弱そうで。。。

穏やかな佇まいに、

私は胸がきゅんとしてしまうのです。

もう、本当に大好きな俳優さん。

どんな形でもいい。一緒に時をすごしたい。。。

少し下がってあるいて、背中を見ていたい。。。

はにかむように笑う笠さんの、

心のなかを黙って感じていたい。。。

「あ、笑ってる。今、何を想ってほほ笑んだのだろう。。。」

何も語らずにだまって、

心は繋がっていると実感していたい。。。

すみません。

わたし、どれだけ好きなんだろっ。

と突っ込んでみる。(笑い)

50歳の妄想にお付き合いさせてごめんなさい。